公募研究 甲南大学・久原 篤

線虫の神経回路の光操作から探る感覚と記憶に関わる神経の暗号

甲南大学・理工学部 講師 

久原 篤 

 本研究では、線虫の温度応答に関わるシンプルな神経回路の実験系に、光駆動性チャネルによる神経活動の操作技術を導入することで、神経情報処理の新概念の創出をめざす。具体的には、(1) 行動時や、(2)記憶時の特定の時間において神経回路活動を操作することにより、行動や記憶に関わる生理的暗号を明らかにする。 本研究は、光駆動性チャネルの利点である、意図した「場所」と「時間」と「意図した強さ」でという利点が生かし、回路活動を細かく変化させ、そのときの神経活動と行動の変化を測定し、神経の暗号を明らかにする。この研究は、シンプルなモデル動物をつかうことで可能になる研究であり、本研究から得られる成果は、感覚情報処理から記憶にいたる研究分野にインパクトを与えると考えられる。また、温度以外の感覚に対する行動についても従来の分子遺伝学を組み合わせた解析を試みる。

 



クリックで大きい画像へ

 

× このページを閉じる