公募研究 首都大学東京・坂井 貴臣

行動・イメージング解析による長期記憶プロセスの分子・細胞基盤の解明

首都大学東京・大学院理工学研究科 准教授

坂井 貴臣

 動物の記憶は、短期間維持される記憶と長期間維持される記憶に大別さる。記憶形成の分子・細胞基盤を明らかにするためのモデル動物の1つとして、遺伝学の発達したショウジョウバエが利用されてき。ショウジョウバエの連合学習実験において、キノコ体と呼ばれるニューロパイルは短期記憶の中枢であると考えられている。一方、長期記憶中枢に関しては厳密に特定されていない。本研究課題では、分子・細胞・行動の連関に注目して長期記憶にかかわる脳内経路と動作原理を明らかにすることを目的とする。具体的には、まず長期記憶を作るために必要な遺伝子の脳内発現部位から、長期記憶に必要な脳領域を詳細に同定する。次に、時間的空間的遺伝子発現技術、RNA干渉法やシナプス伝達阻害技術と、行動解析やCa2+イメージングを併用して記憶の「形成」「維持」「想起」にかかわる脳内経路の同定を目指したい。

  

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